ドバイ・アブダビ(アラブ首長国連邦)の政治体制

アラブ首長国連邦の現在の政治体制をみてみましょう。
出展は、私がダイダイダイダイ大活用しているJETRO-FILEからです。

まずは政治体制…

政体は7首長国による連邦制をとっています。

そして、元首はハリーファ・ビンザーイド・アールナフヤーン大統領(アブダビ首長)です。大統領制なのですね。
KHALIFA bin Zayed Al Nahyan(2004年11月 、任期5年)
そして議会制度は定員40数人からなる連邦諮問評議会によります。
(40名のうち20名は各首長の勅撰、残りは選挙人による選挙:2006年12月)

そして、首相兼副大統領兼国防大臣は、ドバイ首長であるムハンマド・ビンラーシド・アールマクトゥーム MOHAMMAD bin Rashid Al Maktum様。

大統領はアブダビ首長、副大統領はドバイ首長という構成なのですね。(2008年2月改造内閣

ちょこっと、アラブ首長国連邦の近代史をみてみますと(ジェトロ・ファイルからです)、

アラブ首長国連邦(以下UAE)は71年、英国より独立した。同国は7首長国で構成される連邦国家である。これまで連邦制強化を主張するアブダビ及びその影響下にある非産油首長国と、各首長国の独自性を主張するドバイ、シャルジャ首長国との対立があった。しかし、近年ドバイのマクトゥーム首相が歩みよりを見せ、96年には暫定憲法を恒久化しアブダビを正式な首都と定めるなど、アブダビを中心とする連邦制が強化されつつある。

UAEの外交は、親欧米・親アラブを基調とする保守穏健路線である。同国は90年8月の湾岸危機では反イラク側に立ち、米仏軍に基地を提供するとともに、市場から消失したイラククウェート原油の供給減を埋めるべく積極的な増産を行った。2003年のイラク戦争では、米国らの一方的なイラク攻撃に対して、国際協調を主張、静観した。一方、イラク復興に対しては人道支援、無償資金供与(2億1,500万ドル)など積極的な動きを見せている。

…とのことです。各国との協調路線が伺えますね。

また、近時の政治動向について概観してみますと、

・2006年2月、ムハンマド新首相の下、新政権の組閣および省庁改廃が行われた。同国2人目の女性閣僚が誕生したほか、5つの省が新設された。

・2006年1月4日、マクトゥーム・ドバイ首長が死去した。故マクトゥーム首長はUAEの副大統領兼首相も務めており、新ドバイ首長およびUAE副大統領兼首相には、弟のムハンマド・ビンラーシド・アールマクトゥーム皇太子(兼UAE防相)が即位した。

・2004年11月2日、71年のUAE建国以来、同国を統治してきたザーイド・ビンスルターン・アールナフヤーン大統領(兼アブダビ首長)が死去した。アブダビ首長にはハリーファ・ビンザーイド・アールナフヤーン皇太子が就き、新大統領にも同皇太子が選ばれた。

・2004年11月1日、内閣改造と省庁改編が行われた。大統領担当省が新設されたほか、6つの省が統合され、新たに教育省、経済計画省、エネルギー省となった。また、初の女性大臣(経済計画省)が誕生した。

・イランとは、3島(アブー・ムーサ島、大トンブ島、小トンブ島)をめぐる領土問題を抱えているものの、同国はUAE最大の再輸出相手国であり、経済的なつながりが大きい。97年にイランで穏健改革派ハタミ大統領が就任し、2001年にはUAEのラーシド・アブドゥッラー・アル・ヌアイミ外相のイラン公式訪問が実現するなど両国間には政治的な雪解けの兆しも見え始めている。

・湾岸諸国との関係では、湾岸協力会議(GCC)を通じ、対サウジ外交を基軸とした善隣外交を推進している。GCC湾岸戦争を機に結束を強め、近年では2003年から域外共通関税(5%)を導入し、2010年から単一通貨を導入することを決定するなど協力関係を向上させている。

以上、出展は、http://www3.jetro.go.jp/jetro-file/search-text.do?url=010014530102


うーん、どうでしょう?ドバイを含むアラブ首長国連邦がもっと身近になってきましたか?

次回予告:アラブ首長国連邦の経済