ドバイ・アブダビ・アジュマン投資スタンス
さて金融不安に端を発しての、「融資危機」については先日来お話しております。
国際不動産融資サービスを提供する銀行側も、やはり、ドバイについては危機感を感じているということが分かります。
確かにドバイはこの2年で急激過ぎるほど価格が高騰してきました。
長期的には右肩上がりになるにしても(人口動態等の外部条件より)目先の調整は(過日お話したように)想定されています。
モルガン・スタンレー予想で2010年までに10%、またアラビアン・ビジネス誌での投資家アンケートでは(出展未確認)2009年が調整年であるとの報道もされています。
とあるキャリアのある不動産投資家の言葉ですが、
「バブルをみたら飛び込んで早く逃げろ」
このブログの冒頭で書いていますが、ドバイ投資は、
- 「出口戦略を明確にした上での」投資
- フリーゾーンに居住することに意義があるという資産家のセカンドハウス
- もしくは現地で事業をお考えの方向け(家賃よりローンが安い場合)
向けといえましょう。
未だ円ローンが投資の武器として使えていた時期には話は違いましたが、
現在のように円ローンがUAE国内でのローンと比べさしたる旨味がなくなった状況下では
純粋に投資目的の方はエントリーをよくよく「数字の上で」お考えになったほうが良いように思います。
さて、それではアジュマン・アブダビはどうでしょう。
■アジュマン投資
ドバイ家賃価格高騰から、周辺地域への居住者が増えることを予想しての投資となります。
したがって、「すぐに購入し、すばやく売却」できる体制でない限りは、
- アジュマンの家賃見込み
- ドバイへの交通
- アジュマンに居住する外国人の動態等
を調査したうえでのご購入をお勧めします。
現在2BRで日本円で1800万から2800万あたりが物件価格ですので、家賃価格からROIが計算可能ですね。
アジュマンが好きで、現地での居住ビザ取得をお考えでしたら問題はありません。
■アブダビ投資
アブダビもドバイと同額もしくはそれ以上に高騰しています。物件はほぼoff plan。
ただ、相当な賃貸住宅不足ですので、賃貸用としてご購入になるのは「堅い」と思います。
ただ、既に高騰しているだけに、ROIは10%を下回る可能性はあります。
アブダビがお好きで、こちらのフリーゾーンの恩恵を享受したい富裕層の方、
またROIは下がったとしても、アブダビというUAEの「優等生の長兄」の可能性を信じる方向けでしょう。
ドバイは短期的には調整するかもしれませんが、長期的な視点で見ると湾岸諸国は非常に面白い展開を見せると思います。
万が一ドバイの不動産価格が暴落した場合は、なかなか良い「買い場」だと思いますが、
そのときは既に完成している物件の中から「質の良いもの」を選別する時代となるのではないかと思います。
金融危機でアメリカが非常にシビアな状態の今をどう見るかは、それぞれの投資家の経験とリテラシーによるところが多いでしょう。
今の状況を中東にとって追い風と見るか、向かい風と見るか・・・
年末までには短期的な結論がでそうな気がしますが・・・
これは、本ブログをお読みの皆様が、自律的な投資家として成功することを切に望んだ上での私の意見です。
どうかリスクマネージメントを中核にすえた投資スタンスで臨んでください。